JSPS 科研費電子申請システム
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 科研費で研究活動等を行うに当たっては、科研費が国民の貴重な税金で賄われていることを十分認識し、科研費を適正かつ効率的に使用するとともに、研究において不正行為を行わないことが求められています。
 ついては、下記の内容を十分に確認し、遵守する場合には確認した事項にチェックを入れてください。全ての事項にチェックを入れなければ、交付申請書・交付請求書の作成画面に進むことができません。
(研究活動等の公正性の確保)
科学研究における不正行為は、科学を冒涜し、人々の科学への信頼を揺るがし、科学の発展を妨げるものであって、本来あってはならないものである。また、未来への先行投資として、国費による研究費支援が増加する中、国費の効果的活用の意味でも研究の公正性の確保がより一層求められる。

研究活動とは、先人達が行った研究の諸業績を踏まえた上で、観察や実験等による事実、データを素材としつつ、自分自身の省察・発想・アイディア等に基づく新たな知見を創造し、知の体系を構築していく行為である。研究成果の発表とは、研究活動によって得られた成果を、客観的で検証可能なデータ・資料を提示しつつ、研究者コミュニティに向かって公開し、その内容について吟味・批判を受けることである。不正行為とは、研究者倫理に背馳し、研究活動や研究成果の発表の本質ないし本来の趣旨を歪め、研究者コミュニティの正常な科学的コミュニケーションを妨げる行為に他ならない。

不正行為は、科学そのものに対する背信行為であり、研究費の多寡や出所の如何を問わず絶対に許されない。これらのことを個々の研究者はもとより、研究者コミュニティや研究機関、研究費の配分機関は理解して、不正行為に対して厳しい姿勢で臨まなければならない。また、不正行為の問題は、知の生産活動である研究活動における「知の品質管理」の問題として捉えることができる。公表した研究成果に不正行為が関わっていたことに気づいたら、直ちに研究者コミュニティに公表し、取り下げることが必要である。

不正行為に対する対応は、その防止とあわせ、まずは研究者自らの規律、ならびに研究者コミュニティ、研究機関の自律に基づく自浄作用としてなされなければならず、あらゆるレベルにおいて重要な課題として認識されなければならない。その際、若い研究者を育てる指導者自身が、自律・自己規律ということを理解し、若手研究者や学生にきちんと教育していくことが重要である。

 「研究活動における不正行為への対応等に関するガイドライン」(平成26年8月26日 文部科学大臣決定)では以下の行為を特定不正行為としている。
(1) 捏 造:存在しないデータ、研究結果等を作成すること。
(2) 改ざん:研究資料・機器・過程を変更する操作を行い、データ、研究活動によって得られた結果等を真正でないものに加工すること。
(3) 盗 用:他の研究者のアイディア、分析・解析方法、データ、研究結果、論文又は用語を、当該研究者の了解もしくは適切な表示なく流用すること。
 
(適正な研究費の使用)
競争的資金等には研究機関に交付されるものと個々の研究者の研究遂行のためのものがあるが、個人への補助の性格を有するものであっても、その原資が国民の税金である以上、国民の信頼に応えるため、競争的資金等の管理は研究機関の責任において行われている。

競争的資金等の管理を委ねられた研究機関の責任者は、研究費の不正な使用が行われる可能性が常にあるという前提の下で、不正を誘発する要因を除去し、抑止機能のあるような環境・体制の構築を図ることが求められている。

研究費の使用に当たっては、その管理が委ねられている研究機関のルールに従って適正に執行する必要がある。

研究費の不正使用とは、故意若しくは重大な過失による研究費の他の用途への使用又は交付の決定の内容若しくはこれに付した条件に違反した使用をいう。

研究費の不正使用の事例は、虚偽の請求によって資金を引き出して、他の目的に流用したり、プールしたりすることなどであり、物品購入費、謝金・給与、旅費に関するものに大別される。その際、私的流用はもとより、目的外の使用や書類の捏造による支出は、研究資金として使用された場合でも不正使用となる。
(1) 物品購入費に係る不正使用の例
  業者と物品購入に係る架空の取引により、納品書や請求書等を捏造、改ざんすることなどによって、研究機関から支払われた代金を業者に「預け金」として管理させ、適宜異なる研究用物品の納品を受けていた。
(2) 謝金・給与に係る不正使用の例
  出勤表等を捏造、改ざんすることなどによって、謝金の水増しや架空の雇用者の給与の請求を行い、研究機関から支払われた謝金、給与を研究者に還流させ、研究室等でプールし、適宜研究のための消耗品等の購入や大学院生等の学会等への旅費に使用するなどしていた。
(3) 旅費に係る不正使用の例
  旅費の支払いに係る書類を捏造、改ざんすることよって 日程の水増しや架空の出張に係る旅費の請求を行い、研究機関から支払われた旅費を研究者に還流させ、研究室等でプールし、適宜研究のための消耗品等の購入や大学院生等の学会等への旅費に使用していた。
 
(不正が認定されたときの扱い)
論文等において不正行為が行われたと認定された場合や研究費の不正使用が認定された場合は、競争的資金等の返還に加えて、認定された年度の翌年度から最長10年間、競争的資金等への申請等の資格が制限される。
(注)研究費の不正使用が認定された場合の措置の見直しがなされました。(平成25(2013)年度4月より)

捏造、改ざん、盗用の不正行為が認定されたときの措置の対象者は以下の者が該当する。
(1) 不正行為に関与したと認定された者(2〜10年)
(2) 不正行為に関与したとまでは認定されないものの、不正行為があったと認定された研究に係る論文等の内容について責任を負う者として認定された著者(1〜3年)

研究費の不正使用が認定されたときの措置の対象者は以下の者が該当する。
(1) 不正使用を行った研究者及びそれに共謀した研究者(1〜10年)
(2) 偽りその他不正の手段により研究費の交付を受けていた研究者及びそれに共謀した研究者(5年)
(3) 不正使用に直接関与していないが、善良なる管理者の注意をもって事業を行うべき義務に違反した研究者(1〜2年)

日本学術振興会及び文部科学省のみならず、他府省の所管の競争的資金を活用した研究活動において不正行為や不正使用があったと認定された者について、当該認定に伴う申請等資格制限が一斉適用される。
 
(研究倫理教育の受講等について)
 科研費の配分により行われる研究活動等に参画する実施代表者は、自ら研究倫理教育に関する教材(『科学の健全な発展のために−誠実な科学者の心得−』日本学術振興会「科学の健全な発展のために」編集委員会、研究倫理eラーニングコース(e-Learning Course on Research Ethics[eL CoRE])、APRIN eラーニングプログラム(eAPRIN)等)を通読・履修すること、又は、「研究活動における不正行為への対応等に関するガイドライン」(平成26年8月26日 文部科学大臣決定)を踏まえ研究機関が実施する研究倫理教育を受講することが求められています。
 以下に示す研究倫理教育の受講等を行った上で、チェックしてください。
交付申請前までに、研究倫理教育の受講等を行いました。
 
(研究者が遵守すべき行動規範について)
研究者が研究遂行上配慮すべき、日本学術会議の声明「科学者の行動規範−改訂版−」(うち、T.科学者の責務)や、日本学術振興会「科学の健全な発展のために−誠実な科学者の心得−」(特に、SectionT 責任ある研究活動とは)について、十分内容を理解し確認しました。科研費による研究活動等を遂行するに当たっては、こうした行動規範を遵守し、公平で誠実な研究活動等を行うことを約束します。
【日本学術会議 声明「科学者の行動規範−改訂版−」(平成25年(2013年)1月25日)より抜粋】
T.科学者の責務
(科学者の基本的責任)
科学者は、自らが生み出す専門知識や技術の質を担保する責任を有し、さらに自らの専門知識、技術、経験を活かして、人類の健康と福祉、社会の安全と安寧、そして地球環境の持続性に貢献するという責任を有する。
(科学者の姿勢)
科学者は、常に正直、誠実に判断、行動し、自らの専門知識・能力・技芸の維持向上に努め、科学研究によって生み出される知の正確さや正当性を科学的に示す最善の努力を払う。
(社会の中の科学者)
科学者は、科学の自律性が社会からの信頼と負託の上に成り立つことを自覚し、科学・技術と社会・自然環境の関係を広い視野から理解し、適切に行動する。
(社会的期待に応える研究)
科学者は、社会が抱く真理の解明や様々な課題の達成へ向けた期待に応える責務を有する。研究環境の整備や研究の実施に供される研究資金の使用にあたっては、そうした広く社会的な期待が存在することを常に自覚する。
(説明と公開)
科学者は、自らが携わる研究の意義と役割を公開して積極的に説明し、その研究が人間、社会、環境に及ぼし得る影響や起こし得る変化を評価し、その結果を中立性・客観性をもって公表すると共に、社会との建設的な対話を築くように努める。
(科学研究の利用の両義性)
科学者は、自らの研究の成果が、科学者自身の意図に反して、破壊的行為に悪用される可能性もあることを認識し、研究の実施、成果の公表にあたっては、社会に許容される適切な手段と方法を選択する。
※URL:http://www.scj.go.jp/ja/scj/kihan/
【日本学術振興会「科学の健全な発展のために-誠実な科学者の心得-」】
(日本語版(テキスト版))(日本学術振興会「科学の健全な発展のために」編集委員会)
※URL:https://www.jsps.go.jp/j-kousei/data/rinri.pdf
 
(補助条件の遵守について)
科研費により研究活動等を遂行するに当たり、補助条件を理解しこれを遵守します。また、学術研究に対する国民の負託を受けていること、及び科研費が国民の貴重な税金で賄われていることを十分認識し、科研費を適正かつ効率的に使用するとともに、研究活動等において不正行為を行わないことを約束します。

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